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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠7(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 242,044 字 · 477 頁

青空文庫

「誰でもいいではないか、わしを信用して融通してくれた人の金、それを、あなたに預かってもらうのに、誰へも憚ることはありますまい。拙者は、その金をあなたに預けるばかりではない、あなたのいいように処分して使ってもらいたい、お君さんへの借りもその中から返して下さい……遠慮はいりません。それでもなお納得がゆかないならば、わしにその金を融通してくれた人の名をいいましょう。それは、そなたのおじさんの七兵衛の手から出たものじゃ、わしはこれからあの人を訪ねて、相談をして来ようと思うことがあります」

宇津木兵馬は金包をお松に託しておいて、もうかなり夜も遅いのに、またも外出してしまいました。多分、じっとしてはいられないことがあるのでしょう。あるはずです。

お松やお君の金さえも融通してもらい、自分の差料をさえ売ろうとした身が、忽ち三百両の金を不用として投げ出して行ってしまったのは、それと共に、絶望に帰するものがあればこそです。

東雲が病気で親許へ戻っているというのは嘘だ、身請けをされてしまったのだ、という暗示は、馬鹿でない限り合点のゆかねばならぬことです。この絶望と、今までの自分の血迷いかげん。