輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
たいへいようまじょう
太平洋魔城
海野 十三
線上閱讀海野 十三《太平洋魔城(たいへいようまじょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 93,147 字 · 187 頁
太刀川は、ふしぎに思った。
「お前は、何をいうんだ。今出ていったのは、お婆さんじゃないか。お前は目が見えないわけじゃなかろう」
「そうなんだよ、小父さん」
「何だって」
「おれは目がわるくて、目の前ほんの一、二米ぐらいしかはっきり見えないんだよ」
「ほほう。そうか。そんなに悪い目をしていて、出入口を通る人をあてるなんて、おかしいじゃないか。はははは」
ところが、少年は至極まじめだった。
「ちがうよ。そんなことは、目でみなくたって、おれには、ちゃんと分かるんだよ」
「なに、目でみないでも分かるって、馬鹿なことをいうものでない。いいからもうだまっておいで」
太刀川は、石少年が透視術みたいなことをいうので、ちょっと気味が悪かった。だが、ケント老夫人のことを男だなんて、そんな当りの悪い透視術は、もうたくさんだとおもった。
だが、はたして彼の考えた如く、石少年の言葉はまちがっていたであろうか?
無電室では、四人の係員たちが、器械の前にすわりこんで、耳にかけた受話器の中に相手無電局の電波を、しきりに探しもとめている。
天候状態は、つづいて悪かった。
そこへダン艇長が、顔をこわばらして入ってきた。