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じょるい

女類

太宰 治

線上閱讀太宰 治《女類(じょるい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,869 字 · 16 頁

青空文庫

御教訓に依って、目がさめました、なんて言ってね。」

僕は、すぐ笠井氏を追って屋台から出て、その時、振りかえってちらとトヨ公のおかみを見たら、おかみは、顔を伏せていました。

「先生、お送りします。」

新橋駅で追いつき、そう言いますと、

「来たか。」

と予期していたような口調で言い、

「もう一軒、飲もう。」

雪がちらちら降りはじめていました。

「自動車を拾え。自動車を。」

「どこへ?」

「新宿だ。」

自動車の中で、笠井氏は、

「一ぱい飲んでフウラフラ。二はい飲んでグウラグラ。フウラフラのグウラグラ。」

とお念仏みたいな節で低く繰りかえし繰りかえし唄い、そうして、ほとんど眠りかけている様子に見えました。

僕は、いまいましいやら、不安なやら、悲しいやら、外套のポケットから吸いかけの煙草をさぐり出し、寒さにかじかんだれいの問題の細長い指先でつまんで、ライタアの火をつけ、窓外の闇の中に舞い飛ぶ雪片を見ていました。

「伊藤は、こんどいくつになったんだい?」

まるっきり眠りこけているわけでも無かったのでした。二重廻しの襟に顔を埋めたまま、そう言いました。

僕は、自分の年齢を告げました。