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いかなるほしのもとに

如何なる星の下に

高見 順

線上閱讀高見 順《如何なる星の下に(いかなるほしのもとに)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 119,508 字 · 236 頁

青空文庫

第七回 日記と注からなる一回

ドンちゃんと抱き合ってワーワー、ワーワー。そいで、あたしたちも悲しくなっちゃって、一緒に泣き出しちゃって、楽屋中みんながワーワー、ワーワー。それはもう大変な騒ぎ」

「ふーん」

「そいで、眼が真赤になっちゃったの」

その話はうそではないらしいが、しかしサーちゃんの眼の赤さは、それだけのせいでもないようであった。サーちゃんは、話し終ると、ソワソワした声で、

「ねえ、先生」

言い淀むのに、

「なアに」

「ここへ瓶口さん、来なかったかしら」

「さあ、僕も今来たところで……」

それを証明するごとくに、注文のコーヒーが来た。サーちゃんはまた顔を赧くした。

瓶口はついに姿を見せなかった。……

第七回 日記と注からなる一回

(――どういうわけか、筋の部分に入ろうとすると、筆が渋ってしまう。今回はそこでそうした渋滞を防ぐべく、当時の日記を抜き書きして、それに注を書き加える形で、筋の進展をはかろうと思う。)

*

×月×日。

「惚太郎」へ行く。懐に読みかけのマルロオの「王道」。客がいないので鉄板の前で読む。(※一)俺も旅に出たい。

「君、彼女らが≪変態≫の男をどう呼んでいるかを知っているかい?……≪インテリ≫と言ってるよ……」