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わらわのはんせいがい
妾の半生涯
福田 英子
線上閱讀福田 英子《妾の半生涯(わらわのはんせいがい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 64,051 字 · 122 頁
さらば今一度元気を鼓舞して、三児を健全に養育してこそ、妾の責任も全く、良人の愛に酬ゆるの道も立てと、自ら大いに悔悟して、女々しかりし心恥かしく、ひたすらに身の健康を祈りて、療養怠りなかりしに、やがて元気も旧に復し、浮世の荒浪に泳ぎ出づるとも、決して溺れざるべしとの覚悟さえ生じければ、亡夫が一週年の忌明けを以て、自他相輔くるの策を講じ、ここに再び活動を開始せり。そは婦女子に実業的の修養をなすの要用ありと確信し、その所思を有志に謀りしに、大いに賛同せられければ、即ち亡夫の命日を以て、角筈女子工芸学校なるものを起し、またこの校の維持を助くべく、日本女子恒産会を起して、特志家の賛助を乞い、貸費生の製作品を買い上げもらうことに定めたるなり。恒産会の趣旨は左の如し。
日本女子恒産会設立趣旨書
恒の産なければ恒の心なく、貧すれば乱すちょう事は人の常情にして、勢い已むを得ざるものなり。この故に人をしてその任務のある所を尽さしめんとせば、先ずこれに恒の産を与うるの道を講ぜざるべからず。しからずして、ただその品位を保ち、その本生を全うせしめんとするは譬えば車なくして陸を行き、舟なくして水を渡らんとするが如く、永くその目的を達する能わざるなり。