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こどものせかい

子どもの世界

村山 俊太郎

線上閱讀村山 俊太郎《子どもの世界(こどものせかい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 3,179 字 · 7 頁

青空文庫

○○先生は、新聞なんかみんなウソだと言ってたよ。

このような学校にも嵐が訪れている。その嵐が吹きやむと間もなく暖かい春が訪れてくるであろうか。

子どもには、いつも子どもの生話をたのしむ場としての学校。

子どもなりに、豊かな文化を恵まれ自由がいきいきと世のなかにまでかよっている学校。

親も教師も、子どもについての悩みは、ここに再出発の姿勢をかまえるべきだ。世の親と教師こそ子どもの前に総ざんげしなければなるまい。日本の人びとがながく冬のなかにおしこめられて自由を失っていたように日本の子どもも、そうした桎梏の環境のなかで揉まれながら冷たくかたい凍原のなかで春を待っていたのである。

前途は暗く、胸の塞がる時、幾度となく私は迷ったり蹉いたりした。私の歩んだ道がどんなに寂しい時でも、私は自分の出発した時と同じように生を肯定しようとする心に帰って行った。

──藤村『春を待ちつつ』──

どうやら私には、このようにして待ちこがれた春が訪れようとして、光がやわらかに私のからだにさしはじめたような気がする。だが私の愛する教育の世界、それにもましていとおしむ子どもたちの世界にはいつになったら春が訪れることであろうか。