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こうし
孔子
和辻 哲郎
線上閱讀和辻 哲郎《孔子(こうし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 74,301 字 · 148 頁
が、この傾向は河間七篇に限ったことではない。下論十篇においても堯舜の説話に触れざるものは八篇に及んでいる。『論語』全篇中堯舜に触れたものは、右の雍也篇のほかには、泰伯、顔淵、堯曰の三篇のみであろう。そのうち顔淵篇におけるものは子夏の語の中にあり、堯曰篇のと泰伯篇の一章とは誰の語かわからない曖昧なものである。孔子の語として堯舜を語っているのは、ただ泰伯篇の中の二章のみに過ぎない。そうしてこの泰伯篇と堯曰篇とは、『論語』中の最も新しい層であることの一目して明らかなものである。『論語』自身におけるこのような事実と、堯舜の説話が後の孔子伝に至るほど濃厚に現われて来る事実とを照合して考えれば、孔子自身が堯舜の説話とかかわる所のなかったことは、ほぼ確実だと見なくてはならない。
以上の結果から考えれば、孔子が代表していたのは彼の眼の届いた周の文化である。堯舜や三代の初めの説話は孔子以後戦国時代の産物に過ぎない。もちろん周の文化は先行の文化を摂取し保存しているには違いないが、しかしそれは孔子にとってさえ文献の足りないものであった。だからそれが後に作られた堯舜や三代の説話が示すようなものでなかったことだけは確かである。