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たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
線上閱讀佐藤 垢石《完本 たぬき汁(たぬきじる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 133,158 字 · 273 頁
それにまた技術方面から見ると、前時代つまり桃山時代の華麗豪艶な建築工事に携わった有名な建築家、画家、彫刻家、漆工、指物師など幾多の芸術家がなお揃って健在であったから、当時一流の腕を持っていた人々を集めるのも容易であった。台徳院造営時代は、かように好条件が備わっていたから、多くの霊廟のうちに国宝として特に秀でた建築ができあがったのであった。『徳川実記』、『本光国師』、『東武実録』などによると、二代秀忠の歿したのは寛永九年正月で、同月二十七日霊廟の工事を起こし、同年七月には新造の霊屋で供養を行なっている。その年のうちに三代将軍は、工事奉行の土井利勝に工事速成の賞として、来光包の脇差を与えている。続いて大工鈴木近江、同木原杢などに賞を行なっている。
これを見ると、僅か半歳の間に宏大にして精緻な美術建築ができあがったのであった。
しかし、霊屋の建築はとにかくとして、屋内を飾る美術品、彫刻、絵画、漆工、磁工などが、僅かに半歳の間に完成したとは思われない。左甚五郎が刻んだという芸術品だけでもその数は夥しいのである。如何に卓越した腕を持っていたにしたところが、短い時間にあれだけの美術品が新しく世に出たことは、我々素人としてはほんとうに考えられないところである。