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いえ
家
島崎 藤村
線上閱讀島崎 藤村《家(いえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 141,411 字 · 285 頁
そうしちゃあ、二人で頂くんです……あの御墓の後方にある桑の樹は、背が高いでしょう。だもんですから、母さん摘って下さいッて言っちゃあ……」
「オイ、何か他の話にしようじゃないか」
と三吉が遮った。子供の話が出ると、必と終には三吉がこう言出した。
「種ちゃん」お延はアヤすように呼んだ。
「この子は又、どうしてこんなに弱いんでしょう」とお雪は種夫の顔を熟視りながら言った。
蹂躙られるような目付をして、三吉も種夫の方を見た。その時、夫婦は顔を見合せた。「ひょッとかすると、この児も?」この無言の恐怖が互の胸に伝わった。三人の娘達を見た目で弱い種夫を眺めると、十分な発育さえも気遣われた。
急に日が強く映って来た。すこし湿った庭土は、熱い、黄ばんだ色を帯びた。木犀の葉影もハッキリと地にあった。三吉は帽子を手にして、そこいらを散歩して来ると言って、出て行った。
「そう言えば、繁ちゃんの肉体は最早腐って了ったんでしょうねえ」
とお雪は姪に言って、歎息した。彼女は乳呑児を抱きながら縁側のところへ出て眺めた。日光は輝いたり、薄れたりするような日であった。お延は庭へ下りた。菫の唱歌を歌い出した。