輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しょうせつ えんちょう

小説 圓朝

正岡 容

線上閱讀正岡 容《小説 圓朝(しょうせつ えんちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 163,270 字 · 325 頁

青空文庫

もし、あったとしたら、それは先年私の雑誌「博浪抄」へ寄せた「家人その他」の中の左の一章を読んでいただきたい。

拙作「花の富籤」を発表したとき、職人風情で何十両の貸借は大業すぎると、ある批評家さんにやっつけられた。

大業は百も承知、二百も合点である。

あえて岡本綺堂先生の「世話狂言の嘘」に俟つ迄もなかろう、江戸時代にはお歴々の士分といえども十両以上の大金は決して肌にしてはいなかった。常に十両金さえ所持していれば、ひとたび君公の命下ったとき我が家へ戻らずして彼らは、蝦夷松前の果てまでもそのまま行かれた。即ち十両盗めば首の笠台の飛んだ所以、「どうして九両三分二朱」の名洒落ある所以である。

が、その綺堂先生も言われている(名人錦城齋典山もまた同様のことをいったそうだ)。

「あれといい、これといい、今宵に迫る二百両、こりゃ如何したらよかろうぞえ」

と、きて、はじめて、人生は芝居になる。絵になる。詩になる。すなわち現実の真でなく、芸術の上の真として、大方の胸へ囁き、ひびくものがある。いくらそれが決定的事実であるとしても、

「今宵に迫る十三両と三分」

ではね、と……。