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しょうねんたんていちょう

少年探偵長

海野 十三

線上閱讀海野 十三《少年探偵長(しょうねんたんていちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,286 字 · 221 頁

青空文庫

秘密の抜け穴

(われらの首領というのは、小男であったのか!)

机博士は、その意外に心をうたれ、危険の中に、しばらくぼんやりしていたほどだ。

彼は、首領がもっとほかの人物であると思っていたので、その予想は、エックス線を首領にあびせた結果、すっかり思いちがいであることが証明された。

(だが、どうもまだ、ふにおちないところがある。いつぞや、ひそかに懐中電灯を首領の顔の下に近づけて、覆面ベールの中にある顔をちらっと見たことがあったが、あのときの首領の顔は、目鼻立のよくととのったりっぱな顔であった。女にも見まがうほど美しい顔であったが……)

と、机博士の頭の中には、答がわり切れないで、ぐるぐる渦をまいていた。さっき、エックス線で首領の顔をてらしつけ、首領があっとひるむところを、すばやく前へとびだしてあのベールをかかげて、首領がどんな素顔をしているか、それをたしかめればよかったのだ。だがそれをしなかった。不覚のいたりだ。もっとも、そんなことをすれば、首領は一撃のもとに自分を毒針でさし殺したかもしれない。これだけのことを考えるのに、永くかかったわけではなく、危険の下に首をちぢめている机博士の頭の中を、電光のように走った思いであった。