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しょうねんたんていちょう

少年探偵長

海野 十三

線上閱讀海野 十三《少年探偵長(しょうねんたんていちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,286 字 · 221 頁

青空文庫

二カ所や三カ所に傷をこしらえるのは覚悟の上で、博士はくらがりを手さぐりで、横にはっていった。

なんでも、やってみることだ。荒れる首領の攻撃は、机博士の身体の移動のあとを追っかけてはこなかった。やっぱり、元のところに博士がかくれていると思い、がらがらッどすンどすンと、しきりに重いものがなげつけられていた。だから机博士は、反って危険を抜けることができ、うれしさに胸をおどらせながら、下り口のところにはまっている揚げ戸をひきあけることができた。

すこしは音がした。しかし室内はどんがらどんがらやっている最中であったから、すこしぐらいの音は相手に聞えそうもなかった。博士は、してやったりと、揚げ戸の下へ身体をもぐらせた。足の先に、階段がさわった。もう成功である。彼は、すっかり中へはいった。そして、揚げ戸を静かに閉めた。誰も追い迫ってくる様子はなかった。博士は、ほっと安心の一息をついた。

ここまでくれば、虐殺者の手をのがれたようなものだ、と机博士は思った。彼は手と足で階段をさぐりながら下りていった。階段を下り切った。そこに厚いカーテンが二重に張ってあった。その向こうが物置の相当広い部屋になっているのである。