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しょうねんたんていちょう

少年探偵長

海野 十三

線上閱讀海野 十三《少年探偵長(しょうねんたんていちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,286 字 · 221 頁

青空文庫

「ああ、おれももう年だ。一日も早く危険な冒険の世界から足をあらって、毎日こうして、子供たちと楽しく暮していきたいものだ」

戸倉老人の心には、そういう考えがしだいに深くなっていくのだが、少年たちはそれと反対に、戸倉老人の口から過ぎこしかたの冒険談をきくことを、このうえもなくよろこんだ。

アフリカの猛獣狩り、熱帯での鰐退治、サワラ砂漠の砂嵐、さてはまた、嵐に遭遇して、無人島へ吹きよせられた難破船の話など、戸倉老人の口から綿々として語りつがれるとき、少年たちはどんなに血を湧かせ、肉を躍らせたことだろう。少年たちは、いつの日にか、自分たちも、そういう冒険談の主人公になってみたいと夢想するのだった。

ああ、戸倉老人が平和を愛し、少年たちが、冒険に憧れる、そこにこそ、人生の本当のすがたがあり、世界の進歩も、それなくしては得られないのだ。

それはさておき、今日も今日とて、見舞いにきてくれた五少年をあつめて、戸倉老人が楽しそうに昔の思い出を語っているところへ、やってきたのが秋吉警部。

「やあ、相変らず、みんなきてるな」

「ああ、警部さん、今日は」

「警部さん、今日は」