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しょうねんたんていちょう

少年探偵長

海野 十三

線上閱讀海野 十三《少年探偵長(しょうねんたんていちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,286 字 · 221 頁

青空文庫

それからそれを鼻紙に包んだ。その包を、穴の中に入れた。それから、土をどんどんかぶせた。そして一番上に弁当箱ほどの丸い石を置き、それからまわりを固く踏みかためた。

「まあ、一時こうしておこう。でないと、牛丸君の家の前までいったとき、もしも悪者が残っていて、ぼくをつかまえでもしたら、大切な宝ものをとられてしまうからなあ」

春木少年は、どこまでも用心ぶかかった。

そうなのである。油断はならないのだ。さっきヘリコプターが牛丸君をつりあげ、そして仲間をひっぱりあげて空へ舞いあがっていったが、あのとき河原に一人だけ残っている者があったではないか。それは誰であるか分らなかったけれど、もちろん悪者の仲間にちがいない。彼はそれからどこへいったか見えなくなってしまったが、いつひょっくり姿を現わすかしれないのだ。あんがい近所の塀のかげにかくれて、牛丸君の家の様子を監視しているのかもしれない。そうだとすると、あそこへ大切な宝ものを持っていくのはやめたがいいのだ――と、春木少年は考えたのである。

黄金メダルは春木少年の身体をはなれたので、彼は身軽になった。彼は崖の小道を、すべるようにかけ下り、牛丸君の家の方へ走っていった。