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しょうねんたんていちょう

少年探偵長

海野 十三

線上閱讀海野 十三《少年探偵長(しょうねんたんていちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,286 字 · 221 頁

青空文庫

春木少年の推理はするどく、かの姉川五郎の気持をある程度まで、ぴったりあてた。

困った。売ったのなら、その売った先をいそいで探さないと手おくれになる。といって、それを聞くには浮浪者が帰ってこないと、聞くわけにいかない。彼はまたもや昨日の失敗がくやまれてくるのだった。

(ぐずぐずしていると、ますます工合が悪くなる!)

少年にも、そのことがはっきり分った。

「そうだ。ぼくは、なんというバカ者だったろう。盗まれるなら、あの黄金メダルに彫りつけてあった暗号文みたいなものを、べつの紙にうつしとっておけばよかったんだ」

ああ、そう気がつくのが、おそかった。

黄金メダルは、もう春木少年の手にはないのだ。まったく注意が足りなかった。人に見せまい、大切に大切にしようと思って、黄金メダルの暗号文もよく見ないで、しまっておいたのだ。

「ハンカチがある。あれにも字が書いてあった。そうだ、あのハンカチも、いつ盗まれるか知れない。今のうちに、文句をうつしておこう」春木は、やっと今になって、本道へもどった。しかし彼は、本道へもどるまでに、二度も大失敗をくりかえしている。

少年は、その夜、例の焼けのこりの絹ハンカチを灯の下にひろげてみた。