輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

やまのゆざっき

山の湯雑記

折口 信夫

線上閱讀折口 信夫《山の湯雑記(やまのゆざっき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,401 字 · 11 頁

青空文庫

米阪線と言うので、名は何だか小商人の屋号のようである。私はほんの此少し前に、此汽車で越後境へ這入って見た。新潟県へ這入って、小国と金丸との間を、まだ汽車が通わないで居た。

鷹の巣と言う山の下にある温泉へ行こうと思って行ったのである。去年の秋の末、鉄道が通ったばかりの小国の村は、其でも終著駅らしい様子を、駅前の運送店や、飲食店に見せて居た。だが此も、もうここ半月位で、多くの客の素通りして行く静かな山間の宿場に還るのだと思うと、内容は違うけれど、田山さんの作物にあった「再び草の野に」と言う表題が、胸を掠めた。小綺麗な料理屋の二階から川を見おろす座敷に通って、鮎を焼かせようとしたが、まだ解禁にならないと言う。多くの平野の川々では、やがて復禁りょうの時期に入ろうとして居るのに、山の中ではまだ鮎が小さ過ぎると言って居る。旅行した先々で鮎を頼んで見ると、十月末になって、さび尽してもまだ禁猟にならない処もあり、禁猟など言うことが、鮎にあることすら知らぬ地方もある。中食の払いをして見ると、普通こう言う町でとる値段の倍以上もつけておこしたようである。此も後半月、汽車の通過するようになる時までだろうと思うと、おかしくなって来た。