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きかがくとくうかん

幾何学と空間

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《幾何学と空間(きかがくとくうかん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 37,420 字 · 74 頁

青空文庫

三

そうすれば幾何学の基く直観は他の要素体系の基く直観とは少くとも異っていなくてはならない。何となれば幾何学は他の要素体系には決して属すことが出来ないということを私はすでに証明して置いたのであるから(思惟は常に同一の機能であると仮定して)。それ故何れにしても幾何学にはそれに固有な直観がなければならない。幾何学的直観、それが今までに取り出すことの出来た名称である。無論この名称に相当する概念内容が何であるかは積極的にはまだ何処にも示されてはいない。

三

私は問題の方向を変えて人々が一概に空間表象と云い慣わしているものの性質を検べて見たい。シュトゥンプフは空間表象に就いての考え方を次の四種類に区別した(C. Stumpf, Ueber den psychologischen Ursprung der Raumvorstellung)。一、空間表象は任意の単一な感覚内容(Sinnesqualit※(ダイエレシス付きA小文字)ten)から生じるものであって、空間という特別な内容があるのではない、とするもの。二、空間表象という特別なものがあってそれが特殊な感覚――運動感覚など――の性質である、とするもの。