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のちのなりひらぶんじ

後の業平文治

三遊亭 円朝

線上閱讀三遊亭 円朝《後の業平文治(のちのなりひらぶんじ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 109,545 字 · 216 頁

青空文庫

表に居りました亥太郎、森松、國藏は躍起(やっき)となって、

「此奴(こいつ)ら何が面白くって見に来やがった、片ッ端から将棋倒しにしてしまうぞ」

と有合(ありあわ)せたる六尺棒をぐん/\と押振廻(おっぷりまわ)して居ります。飯の上の蠅(はい)同然、蜘蛛(くも)の子を散らしたように逃げたかと思うと、また集ってまいります。其の中(うち)に与力の家来は斯(か)くと八丁堀へ知らせ、また一方は奉行所へ訴えますと、諸役人も驚いて早速駈付けました。時に表に居りました亥太郎、國藏、森松の三人は自身番へ這入りまして、

亥「えゝお役人様、蟠龍軒の屋敷へ踏込(ふんご)んで四五人の者を殺したのは私(わっち)です、何(ど)うぞ私を縛っておくんなせえ」

森「亥太郎兄(あにい)か、そんな事を云っちゃア困るじゃねえか、お役人様、そりゃア私(わっち)の仕業で」

國「馬鹿をいうな、お前(めえ)たちは此の騒ぎで血迷うたか、己がやッつけたんだ」

文「一同静かにしろ、兎も角も御用の馬を引留めました乱暴者は私(わたくし)でござります、お手数(てかず)ながらお引立(ひきたて)の上、その次第を御吟味下さいまし」