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かいじんにじゅうめんそう

怪人二十面相/少年探偵団

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《怪人二十面相/少年探偵団(かいじんにじゅうめんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 212,130 字 · 422 頁

青空文庫

かくれておいて、またバアとあらわれるのではないかと、立ちすくんだまま、息を殺していても、いつまで待っても、ふたたびあらわれるようすがありません。といって、その石碑の向こうから立ちさったけはいもないのです。もしその場を動けば、石碑と石碑のあいだに、チロチロと黒い影が見えなければなりません。

深い海の底のように静まりかえった墓地に、たったひとり、とりのこされた感じです。どちらを向いても動くものとてはなく、つめたい石ばかり、桂君は、夢に夢みるここちでした。

やっと気をとりなおして、さいぜんまで怪物が立っていた石碑の向こうへ、オズオズと近よってみますと、そこはもうからっぽになって、人のけはいなどありません。念のために、そのへんをくまなく歩きまわってみても、どこにも黒い人の姿はないのです。

たとえ地面をはっていったとしても、その場所を動けば、こちらの目にうつらぬはずはないのに、それが少しも見えなかったというのは、ふしぎでしかたがありません。あの怪物は西洋の悪魔が、パッと煙をだして、姿を消してしまうように、空中に消えうせたとしか考えられません。

「あいつは、やっぱりお化けだったのかしら。