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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

線上閱讀海野 十三《怪塔王(かいとうおう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 頁

青空文庫

用意はいいか」

「は、はい。もう大丈夫、飛べます」

といっているとき、いままで怪塔の舵の上をしばっている麻綱や、錨の方ばかり気をくばっていた怪塔王は、このとき身がまえをやりなおして青江機の方にふり向きました。

「おや、上官。怪塔王がこっちを向きました」

「うん、おれも見ている。あの磁力砲でこっちをうつ気かな」

といっているとき、果して怪塔王は磁力砲を二人の方へ向けました。そして、それみたことかといわぬばかりに、大口あいてにくにくしげにあざわらうではありませんか。

せっかくがんばって、ここまで怪塔ロケットについて来た青江機も、いよいよお陀仏になるときが来たかのようでありました。

もちろん二勇士の心の中には、いさぎよく死ぬ決心がついていましたから、おくれはとりません。とはいえ、ここでいよいよ飛行機を怪力線でやかれるとはくやしいことです。

空中の離れ業

1

怪塔ロケットと青江機をつないでいる麻綱は、いまや赤い焔につつまれて、めらめらと燃えだしました。いくら丈夫な麻綱でも、こうなっては間もなく燃えきれるのはわかったことです。

麻綱が燃えきれると、せっかくおいすがることのできた怪塔ロケットと、またお別れになってしまいます。