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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

線上閱讀海野 十三《怪塔王(かいとうおう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 頁

青空文庫

そして今はどんなになっているのでしょうか。怪塔王や帆村探偵は、なにをしているのでしょうか。いろいろの謎をつつんで、怪塔をのんだ黒い海面は、しずかに眠をつづけています。

炭やき老人

1

太平洋の波間に姿を消してしまった怪塔ロケットは、その後もすこしも姿を見せませんでした。駆逐艦隊は昼間も夜間も、ずっと海上の警戒をとかず、もしや怪塔ロケットが波間から顔を出した時は、大砲でどぅんと撃ってやろうとおもって、いつも待ちかまえていましたが、相手はどこにかくれているか何の音さたもありませぬ。

ここで話は、勿来関のちかくの山の中にうつります。

炭やきのお爺さんが山の中で、気をうしなっている少年を見つけました。

そういう深い山の中に、少年がやって来たのも不思議なら、また少年の服装や足を見ても、旅をしたらしいところが見えないのは不思議でありました。

たすけおこして見ますと、少年は右足に怪我をしていました。

さっそく傷の手当をしてやるやら、小屋へつれて行くやらして、炭やきのお爺さんはおもいがけない仕事にくるくると働きました。

少年がやっと正気にかえったのは、それから三十分も後でした。