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かいせいガン

怪星ガン

海野 十三

線上閱讀海野 十三《怪星ガン(かいせいガン)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 113,544 字 · 227 頁

青空文庫

帆村の判断は正しかったのだ。

それにしても気味のわるいのは、声のする相手の姿が見えないことであって、それにおびえてだれも返事をする者がない。

姿なき声は、べつにきげんをそこねたようすもなく、ひきつづいて、こっちへことばをかける。

「どうか、みなさんは、この橋を利用してください。ごらんのとおり、この橋はまっすぐに伸び、やがてはしに達します。そこにはエレベーターがあって、上り下りしています。それに乗って、下までおりてごらんになるよう、おすすめします。みなさんはそこで、なつかしい市街をごらんになることでしょう。いろいろな飲食店もあり、生活に必要な品物をも売っている店もございます。どうぞごえんりょなく、ご利用ください」なんということだ。まるで大きな百貨店の玄関で案内嬢から店内の案内を聞くような気がする。

だが、姿なき声がのべたてる案内は、とても信じられなかった。こんなへんぴな天空に市街などがあって、たまるものか。飲食店や売店があるといってもだれが信じるだろうか。いや、それどころかエレベーターのついている塔が、下から上へ伸びあがってきたことさえ、たしかに目で見たにちがいないのに、信じられないのだ。