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きょうりゅうとう

恐竜島

海野 十三

線上閱讀海野 十三《恐竜島(きょうりゅうとう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 98,662 字 · 199 頁

青空文庫

またもや恐竜が現われたとかんちがいしたらしい。

「犬ははなしたがいいよ、危険を予知することができるからそうしたまえ」

監督ケンが、玉太郎にいった。

玉太郎も、それはそうだと気がついたので、ポチの首から綱をはずした。ポチはよろこんで、そこら中を嗅ぎながら走りまわる。

しかし、恐竜の首がひこんだ林の奥は、しいんと、しずまりかえっていた。

恐竜の気持

「さあ、出かけましょうか」

玉太郎は、二人の映画班の方へ声をかけた。

「いや、ちょっとまった。隊長が、まだ崖をのぼり切っていないから……」

監督ケンは、そういって、崖のところへ出て、下をのぞきこんだ。

「おーい、隊長。ロープでも下ろしてやろうかね」

ケンは、がむしゃらのようでいて、細心であり、親切であった。

下では、伯爵が何かいったが、玉太郎には聞きとれなかった。

「ダビット。手をかせ」

ケンは、腰につけていたロープをほどくと、一はしをダビットにわたした。わたされた方は、それを胴中に結びつけると、うしろへ下って椰子の木にだきついた。カメラはそばの雑草の上へそっとおいた。

「オー、ケー」

ダビット技師が、うなずいていった。