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せきべつ
惜別
線上閱讀太宰 治《惜別(せきべつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 91,984 字 · 178 頁
と笑いながら言っていたが、そう言われても仕方の無いほど、当時は、学生ばかりでなく仙台市民こぞって邪心なく子供のように騒ぎまわっていた。
それまで田舎の小さい城下町しか知らなかった私は、生れて初めて大都会らしいものを見て、それだけでも既に興奮していたのに、この全市にみなぎる異常の活況に接して、少しも勉強に手がつかず、毎日そわそわ仙台の街を歩きまわってばかりいた。仙台を大都会だと言えば、東京の人たちに笑われるかも知れないが、その頃の仙台には、もう十万ちかい人口があり、電燈などもその十年前の日清戦争の頃からついているのだそうで、松島座、森徳座では、その明るい電燈の照明の下に名題役者の歌舞伎が常設的に興行せられ、それでも入場料は五銭とか八銭とかの謂わば大衆的な低廉のもので手軽に見られる立見席もあり、私たち貧書生はたいていこの立見席の定連で、これはしかし、まあ小芝居の方で、ほかに大劇場では仙台座というのがあり、この方は千四、五百人もの観客を楽に収容できるほどの堂々たるもので、正月やお盆などはここで一流中の一流の人気役者ばかりの大芝居が上演せられ、入場料も高く、また盆正月の他にもここに浪花節とか大魔術とか活動写真とか、たえず何かしらの興行物があり、この他、開気館という小ぢんまりした気持のいい寄席が東一番丁にあって、