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ぎじゅつのてつがく
技術の哲学
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《技術の哲学(ぎじゅつのてつがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 84,443 字 · 164 頁
程には露骨に又正確に、この階級的な利害に対応したり利用されたりしない。この相違が二つの科学のイデオロギー性の相違の現われに外ならないのである。一方、古典経済学の成立以来今日に至るまでの経済学の歴史と、他方ルネサンス以来の自然科学の発達史とを比較して見れば、この事情は実証的に明らかである。それにも拘らず、或いはそれであるが故に、自然科学は一定のイデオロギー性を有っているわけである。
自然科学のイデオロギー性は、社会科学の場合に於てのように、何等かの社会的主体の直接な利害と結び付いて直接的に現われるというようなものでない。併し、第一に、少なくとも、その範疇組織や、イデオロギーとしての他諸科学諸文化との連帯関係や、世界観的特色やを通じて、間接に、併し紛う方なく明白に現われる。自然科学のイデオロギー性は稀薄である、だがそれは曖昧だということではない。近世科学の創始者であったガリレイや又コペルニクスの天体理論が、どのように明白な切実なイデオロギー性を持っていたかは、人の知る処である。現代に於ては、物理学的世界観に於て、物理学者達自身が、そのイデオロギー性に対してどれ程判然とした興味を持っているかを見るがいい*(但し物理学者自身は之をイデオロギー性とは名づけない、これが後々意味のある態度であることを見よう)。