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たんていしょうせつのなぞ

探偵小説の「謎」

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《探偵小説の「謎」(たんていしょうせつのなぞ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 119,820 字 · 235 頁

青空文庫

日本の作家では浜尾四郎のある長編の中心トリックにこれが使用されている。

探偵即犯人についで奇妙なのは、※(丸4、1-13-4)の「事件の記述者が犯人」のトリックであろう。その小説は、局外者のような顔をした人物の一人称の記録として書かれている。読者は、その記録の中に出てくる諸人物は誰も彼も、犯人ではないかと一応疑ってみるが、記録を書いている当人は、全く問題にしない。記録者が嘘を書くはずがないと信じている。もし嘘を書いたら、その小説がだめになってしまうというのが常識だからである。

この盲点をついて、クリスティーがいまから三十年ほど前に、記録者が実は犯人だったという長編を書いて、探偵小説界をアッといわせた。この作では、記録者は少しも嘘を書いていない。ただ一カ所ちょっと記述を省いたところがあるだけで、全体としては真実を書いている。それでいて、記録者が犯人なのだから、その書き方には非常な技術を要する。クリスティー女史は、それを巧みにやってのけた。そして、この長編は彼女の代表作になっている。

この作に対しては、記録者が積極的に嘘を書いていないにしても、肝腎のところを省いているのだから、やはり読者に対してアンフェアだという非難がある。