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どうきゅうしつのしちにん
撞球室の七人
橋本 五郎
線上閱讀橋本 五郎《撞球室の七人(どうきゅうしつのしちにん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,589 字 · 12 頁
ゲーム取りの言葉によれば、黒子の男は福原某と呼んで、話の様子ではこれと決った商売はないらしい。近くとのことではあるが家もどのあたりか解らない。三ヶ月ばかり前から、毎夜のようにやって来る常連のひとりだとのことであった。
七人の男が次から次へ調べられて行った。
法被の青年は洗濯屋の息子であった。この男は被害者の一番身近にいたと云うので、くどいまで当時の状況を訊ねられたが、この青年には犯人としての疑いは少なかったのか、係官の訊問は割に早く済んだ。
次には「ざまあ見ろ」と叫んだワイシャツの青年が取り調べられた。がこれは、当時被害者とは距離の上で誰よりも遠かったのと、「ざまあ見ろ」と競技に熱中した結果と云うのでやはり相当なところで訊問を打ち切られた。
三番目に取り調べられた男は、二十七八歳の商人風で、角帯に陸上競技のメダルをぶら下げていると云った風な、頭も真中からぴったりと分けていたが、これは住所氏名を問われて何か逡巡するところがあった為、人よりは余計に不必要と思われるまでを追及して訊問された。
「何分にも店が姦ましいものでございますから、途中で撞球などしていたことが解りましては……」