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せいだんつきのかがみ
政談月の鏡
三遊亭 円朝
線上閱讀三遊亭 円朝《政談月の鏡(せいだんつきのかがみ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 54,603 字 · 108 頁
ことで、お筆がそこ/\に湯から上りましたがまだお内儀さんが来るようすがない、何か御用が出来てお手間が取れるのか、お迎いに行こうかと、手拭を小桶で絞って居ると、最前から板の間で身体を洗って居た婆さんは、年の頃六十四五で、頭の中央が皿のように禿げて居り、本郷町の桂庵のお虎と云うもので、
虎「ちょいと姉さん、待ってお呉れよ……おい姉さん」
筆「はい」
虎「お前ね、今此処に居る人は一人か二人しか居ないよ、小紋の紋付に紫繻子の帯を締めて良い処のお嬢さんのふりをして、大胆な女じゃアないか人の金入を取りやアがって、あの巾着にゃア金は沢山入ってやアしないよ、三両一歩入ってるの、此方へ返えせ、此の前も此方ア銘仙の半纒が失ってらア、疾うから眼を注けて居たんだ、近所で毎度顔を見て知ってるぞ、左の袂に入ってるから出しなよ、何だ利いた風な阿魔女だ」
と口穢なく罵るのを此方は何を云われても只おど/\して居ると、お虎婆アは無闇に来てお筆の袂から巾着を引出して、
虎「それ見やアがれ此の通りだ、此の阿魔女め」
と小桶を取って投り付けると小鬢に中って血が出る。娘だけに他が大騒ぎで、