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ぶんげいじひょう

文芸時評

宮本 百合子

線上閱讀宮本 百合子《文芸時評(ぶんげいじひょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,097 字 · 15 頁

青空文庫

(マルクス、経済学批判序論)

だけについて見ても、ここで新しき文化の開花のための最も重要な鍵は、最後の一行、「及び難い模範として通るのを何と解するかにある」という箇処に意味深長に横えられていることがわかる。つまり、亀井氏のように文化再生のためにネロが必要であり、狂信者・専制者が必要であるという風に解するか、小林氏のように、「或る古典的作品が示す及びがたい規範的性格とは取りもなおさず、僕等が眺める当の作品を原因とする憧憬の産物に他ならない」と解するか。そのような解しかたが、小林秀雄氏の小さい一文の中でさえ、他の一方で主張されている実証的態度の主張との間にあからさまな自己撞着を示しているような誤りであることが自明であるからこそ、序説以下の「経済学批判」の方法が、今日の活ける古典として物を云うのである。

この二つの論文及び批評家伊藤整氏によって書かれた小説「幽鬼の町」(文芸)を読んで、今日文壇で批評家として通っている諸氏の精神的性格に、芸術家として第一歩的な自己省察の健康な弾力が喪失していることを痛感したのは、恐らく私一人ではなかろうと思う。

伊藤整氏の短い感想を折々読んで、氏は批評家が主観的に物を云う現代の常套的悪癖に犯されつつも、猶内部には「なんとか云わないではいられないもの」