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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
線上閱讀長谷川 時雨《新編 近代美人伝 (上)(めいじびじんでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 129,076 字 · 256 頁
朋輩は多分附近の料理店に情婦があるので其処に行ったのであろうと思ったが黙っている訳に行かぬから、今回情死した鎌子夫人の許可を得て置こうと思ってその室に訪ねて行って見ると、夫人の姿も見えない。多分御隠居(顕正伯)の室にでもいるだろうと思ってこの事を家令に告げた。家令は御隠居のところに行って見たが其処にも夫人の姿は見えない。ところへ主人の寛治氏が帰って来たので、鎌子夫人及び運転手のおらぬ事を告げ、邸内を隈なく探したがとんとわからぬ。すでに夜も遅いことなり、いずれ帰って来るだろうと思ってそのままに寝てしまった。然るに七日の朝になっても帰らぬので寛治氏も大いにおどろき、この事を友人なる自分に電話をかけ、昨夜来のことを告げるので、自分は『そんな事があるものか』と直に自動車で伯邸に赴いた。前記の次第をきいて、事実の疑うべからざるに驚いた。それで自分は警視庁に行き、以上の事実を打明けて捜索をたのんだ。同時に、千葉において情死の報があった」
と言っている。千葉の県立病院長は三輪博士であったが、東京からは帝大外科の近藤博士がわざわざ出むいた。夫の寛治氏も瀕死の彼女の枕辺にあって、不面目と心のいたみに落涙をかくし得ず、僅に訪問の客に、