輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

たわらとうだ

日本の英雄伝説

楠山 正雄

線上閱讀楠山 正雄《日本の英雄伝説(たわらとうだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 40,666 字 · 84 頁

青空文庫

やがて鏑矢がぶうんと音を立てて飛んで行きますと、確かに手ごたえがあったらしく、急に雲が乱れはじめて、中から、

「きゃッ、きゃッ。」

と鵺のような鳴き声が聞こえました。

一の矢がうまく行ったので、頼政はすかさず二の矢に兵破という鏑矢を射かけますと、こんども正しく手ごたえがあって、やがてどしんと何か重いものが、屋根の上におちたと思うと、ころころところげて、はるかな空からお庭の上までまっさかさまにおちて来ました。家来の唱が、

「すわこそ。」

と駆け寄って、ばけものを押えますと、早太があずかっていた骨食の短剣を抜いて、ただ一突きにしとめました。

頼政が首尾よくばけものを退治したというので、御殿は上を下への大騒ぎになりました。たいまつをとぼし、ろうそくをつけて正体をよく見ますと、頭はさる、背中はとら、尾はきつね、足はたぬきという不思議なばけもので、鵺のような鳴き声を出して鳴いたことがわかりました。ばけもののむくろはすぐに焼いて、清水寺のそばの山の上に埋めました。

鵺が退治られてしまいますと、天子さまのお病はそれなりふきとったように治ってしまいました。天子さまはたいそう頼政の手柄をおほめになって、獅子王というりっぱな剣に、お袍を一重ね添えて、頼政におやりになりました。