輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《日本婦道記(にほんふどうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 8,286 字 · 16 頁
二
「僅かなあいだにたいそうなご上達です、これだけお詠めになればもうおんなのたしなみには過ぎたくらいでしょう」
かな女は短冊をしずかに置き、やさしく嫁の顔を見やりながら云った。
「もうお歌はこのくらいにして、またなにかほかの稽古ごとをおはじめなさるのですね。さあ、こんどはなにをなすったらよいかしら……」
二
加代はいっぺんにねむけから覚めた。歌稿をみたいと云われたときの不安な予感があたらしくよみがえり、おそれていたことがやはり事実となってあらわれたのを知った。
「お言葉をかえすようではございますけれど、もうすこしお稽古を続けさせて頂けませんでしょうか、まだ道のはしも覗いたようには思えませぬし、ようやく字数を揃えることができるようになったばかりでございますから」
「それでも噂に聞くと、あなたにはもうすぐ允可がさがるそうではありませんか、それだけ上達すれば充分です。あなたはからだがあまりお丈夫ではないのだから、こんどはすこし薙刀でもおはじめなさるがよいでしょう」
「……はい」
加代はそれ以上なんと云うすべもなく、うなだれたままそっと歌稿をまとめて立った。
直輝がお城からさがって来たのはもうすっかり暮れてからのちだった。