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にほんせいしんしけんきゅう
日本精神史研究
和辻 哲郎
線上閱讀和辻 哲郎《日本精神史研究(にほんせいしんしけんきゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 208,277 字 · 415 頁
これらの疑問を解くことなくしては、「物のあはれ」によって文芸の独立性を確立しようとする彼の試みは、無根拠に終わると言われなくてはならぬ。
彼がここに根拠づけとして持ち出すものは、「物のあはれ」が「心のまこと」「心の奥」であるという思想である。彼は、「道々しくうるはしきは皆いつはれる上面のことにて、人のまことの情を吟味したるは、かならず物はかなかるべき」ゆえん(石上私淑言下。全集五。五九〇―九一)を説いて、人性の根本を「物はかなくめゝしき実の情」に置いた。すなわち彼にとっては、「理知」でも「意志」でもなくてただ「感情」が人生の根柢なのである。従って、表現された「物のあはれ」に没入することは、囚われたる上面を離れて人性の奥底の方向に帰ることを意味する。特に彼が典型と認める中古の物語は、「俗の人の情とははるかにまさりて」、「こよなくあはれ深き」、「みやびやかなる情」のかぎりを写している(玉の小櫛、全集五。一一九八―九九)。ゆえに、これを読む人の心には、その日常の情よりもはるかに高い、浄められた、「物のあはれ」がうつってくるのである。
かくして前の疑問は、彼の「人情主義」