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にほんだっしゅつき
日本脱出記
大杉 栄
線上閱讀大杉 栄《日本脱出記(にほんだっしゅつき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 76,254 字 · 151 頁
が、行きは、ちゃんと身分相応ふところ相応の三等で行った。
もっともフランスの船の三等というのは、ちょうど郵船の特別三等みたいなもので、二人部屋と四人部屋とあるのだが、僕はその二人部屋にはいった。相客は支那の若い学生だった。
支那の学生は、そのほかに、女二人と男が八人ばかりいた。そしてそれらの人達と僕とが食堂では同じ一つのテーブルについた。みんな少々英語を話す。日本語も一人二人はちょっと話せた。が、どうしたものか、僕はそれらの人達とはあまり仲よしになれなかった。そして僕は、同じ三等のそれらの支那人や、その他の人々とは離れて、大がい四等のデッキ・パセンジアの仲間にはいっていた。
この四等には、最初、上海から乗った支那の労働者二、三十名と、フランスの水兵十名ばかりとのほかに、十五、六名のロシア人がいた。そして僕がさっそく仲間になったのは、このフランスの水兵の中の一人と、ロシア人の中の若い学生十人ばかりとだった。
フランスの水兵は、揚子江上りの砲艦に乗っていたのだが、満期になって国へ帰るのだった。始終一緒になって、何かの鼻歌を歌いながら、デッキの上を散歩していた。