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にちろく
日録
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《日録(にちろく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,076 字 · 11 頁
癪に障るがそっとしておいて、かれらの気の変るのを待つより致し方がないのである。こんなときは仕事机へ近よらないに限る、この日記もほかの立机で書いているので、仕事机のほうへは眼も向けてやらない。結局のところ、かれらのほうで折れて出ることは明白なのだから。
×月×日
A紙に連載する「季節のない街」の下書が二十回分まとまったので、十五字詰の原稿用紙に清書し始める。原稿の清書をするのは初めてであるが、一回分が四百字詰で約三枚だから、推敲するのはたのしい仕事である。この小説が仕上るまで生きていたいものだと願う。
×月×日
「それからさ、おめえ」と市電の中で客同志が話していた、「野郎はあのとおり温和しいだろう、いつもそうだからさ、なんにも言やしめえとにらんでた、さすの野郎もたかをくくってたろうさ、ところが野郎いきなりとびかかってさ、それから上へあがって、二人でつかみあいの喧嘩さ」
温和しい男、というのと、つかみあいの喧嘩、というのが符を合わせたようで印象に残った。殴りあいでなく「つかみあい」というのは、いかにも気の弱い男に似合うようだ。
×月×日
週刊A誌へ「私の健康法」