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めいじのせんそうぶんがく

明治の戦争文学

黒島 伝治

線上閱讀黒島 伝治《明治の戦争文学(めいじのせんそうぶんがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,887 字 · 24 頁

青空文庫

第二章 戦時に動員されて簇出した小説

だが、それは題材の関係であって、若し、それらの作家も戦争を書けば、恐らくその大部分が、当時支配的だった軍事的イデオロギーを反映したゞろうと思われる。

第二章 戦時に動員されて簇出した小説

まず、さきに、戦争に動員されて簇出した戦争小説にふれて置きたい。

一八九四年(明治二十七年)朝鮮に東学党の乱が起って、これが導火線となって日清戦争が勃発するや、国内は戦争気分に瀰漫されるに到った。そして多くの新聞(中央新聞、報知新聞、二六新聞等)雑誌(太陽、国民之友、文芸倶楽部等)に戦争小説、軍事小説なるものが現れた。江見水蔭、小杉天外、泉鏡花、饗庭篁村、村居松葉、戸川残花、須藤南翠、村井弦斎、遅塚麗水、福地桜痴等がその作者だった。今手あたり次第に饗庭篁村の「従軍人夫」(太陽、明治二十八年一月)、江見水蔭の「夏服士官」「雪戦」「病死兵」(中央新聞二十七年十二月─一月)、村井弦斎の「旭日桜」(報知新聞二十八年一月─三月)等を取って見るのに、恐ろしくそらぞらしい空想によってこしらえあげられて、読むに堪えない。従軍紀行文的なもの(遅塚麗水「首陽山一帯の風光」)及び、戦地から帰った者の話を聞いて書いたもの(江見水蔭「夏服士官」