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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 33,372 字 · 67 頁
薪木の中央に!」
「ところが、縁の下で焼けた屍体か、床の上の棺桶の中で焼けた屍体か、火消や刑事が焼跡を見れば忽ち分るのですよ。おまけに縁の下の薪木だけは当日の朝になってつめこみました。前もって入れておくと雨で濡れる怖れがあるからです。そのとき死体がなかったことは火消人足の方々が知っています」
新十郎はこう云って、ダビ所を指し、
「あの扉の錠はさっきおろしたままですし、あの近辺へ近づいた人の姿もなかった筈です。また縁の下は、カラッポで、見通しです。したがって、土佐八親分が錠をおろしてから後は、誰もあの中に入り得ない筈です。ところがあの室内には現に誰かが居ます。私の出たあとの棺桶の中に。つまり死体があるのです。しかし皆さんはそういうことが信じられますか。土佐八親分、いかがです?」
「そんなことは考えられない」
と土佐八はムッとした顔で答えた。
「よろしい。では親分に私と一しょに来ていただきましょう。私のでたあとカラッポの筈の棺桶中に、どんな変化があるかどうか、確かめて、皆さんに報告して下さい。大勢で確かめに行くと、また人群れにまぎれてカラクリをしたように思われるから、二人だけで参りましょう」