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せいざ
星座
有島 武郎
線上閱讀有島 武郎《星座(せいざ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 118,460 字 · 235 頁
たまさかに木の葉の落ちる音と、遠い川音とのほかには、純次の鼾がいぎたなく聞こえるばかりだった。清逸は時おりぺンを措いて、手を火鉢にかざさねばならなかった。そのたびごとに弟の寝顔をふりかえってみた。仰向けに寝て(清逸には仰向けに寝るということがどうしてもできなかった。仰向けに寝る奴は鈍物だときめていた)放図なく口を開いて、鼻と口との奥にさわるものでもあるらしい、苦しそうな呼吸を大きくしていた。うす眼を開いているのだが、その瞳は上瞼に隠れそうにつり上っていた。helpless という感じが、そのしぶとそうな顔の奥に積み重なっているように見えた。
清逸は手のあたたまる間、それを熟視して、また原稿紙に向った。清逸は白石は徳川時代における傑出した哲学者であり、また人間であると思った。儒学最盛期の荻生徂徠が濫りに外来の思想を生嚼りして、それを自己という人間にまで還元することなく、思いあがった態度で吹聴しているのに比べると、白石の思想は一見平凡にも単調にも思えるけれども、自分の面目と生活とから生れでていないものは一つもなく、しかもその範囲においては、すべての人がかりそめに考えるような平凡な思想家ではけっしてなかったということを証明したかったのだ。