輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

えいが『じんるいのれきし』

映画『人類の歴史』

中谷 宇吉郎

線上閱讀中谷 宇吉郎《映画『人類の歴史』(えいが『じんるいのれきし』)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 9,910 字 · 20 頁

青空文庫

その後十年くらいかもう少したってからのことである。たしか高橋喜彦博士だったかと思うが、富士山麓で、雲の動きを、微速度映画に撮ったことがある。今では常識になっている微速度映画が、まだ珍しかった頃の話である。ところで、その映画を写してみると、何のことはない。雲はまるで渦のかたまりで、捻れ合い、もつれ合って、ぐるぐる廻っている。この映画を見られた藤原先生も、あまりにも雲が、自分で考えていたとおりの運動をするので、ひどく驚かれた。「映画というものはふしぎなものだ。映画で見れば、いっぺんにわかってしまう。それにしても、あれくらいはっきりした現象が、写真の上の測定では、出てこないのだから妙なものだな」と述懐しておられた。

私も同じような経験を、海霧の移流について、味わったことがある。動きの実体を、静止の連続で見ようとするのは、非常に簡単な運動の場合以外は、かなり本質的な無理があるようである。それでもし『人類の歴史』を映画にして、それを映写してみたら、歴史地図の並列からは得られない、何か新しい感動が生れてくるように思われて、しかたがない。間違っているかもしれないが、こういうことは、作ってみなければ決してわからないものである。