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はるのまひる
春の真昼
小川 未明
線上閱讀小川 未明《春の真昼(はるのまひる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 2,626 字 · 6 頁
つい入ってみる気になって、ひさしから奥へはいると、美しいお嬢さんが、琴を弾じていた。ちょうど、そのとき聞いた、美妙な琴の音を思い出す。」と、乙のつばめは、かえるの鳴き声をほめました。すると、甲のつばめは、
「私は、去年の夏の日、北方の青い、青い森の中を飛んでいました。そのとき、木の枝にからんだ、つたの葉の上に止まって、なんという虫かしらないが、細かい、かすかな、やさしい声で唄をうたっていた、その音色を忘れることができない。いま、きこえる、あの音は、まったくそのままであります。」といって、みみずの唄をほめたのでした。
どちらが、いいかわるいかといって、二羽のつばめが、電線の上で、かまびすしく争っていたときに、その下を、この近くの村にすんでいる、くろねこが通りかかりました。
「なにを、おまえたちは、そこで、やかましくいっているのだ?」といって、ねこは、立ちどまって、上を仰いだのです。
甲、乙のつばめは、かえるとみみずの唄から争っていることを話しました。いつになく、くろねこは機嫌がよく、のどをゴロ、ゴロならして、ふとった足で、肩をいからしながら、二、三歩前へ大またに歩きましたが、