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さいしょのしゅっぴんが
最初の出品画
上村 松園
線上閱讀上村 松園《最初の出品画(さいしょのしゅっぴんが)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 2,831 字 · 6 頁
しかし東京の博覧会では審査があり、審査員の審査によって賞とか褒状の等級がきめられた。一等上が銅牌で、私には思いがけなくも一等褒状が授与せられた。
一等褒状を貰ったときはさすがに嬉しかった。何分当時はまだ十六歳の小娘でしたから思いもかけなかったのであろう。
当時さる国の皇太子殿下がちょうど日本に来ておられ、博覧会場におなりになり、はしなくも私の拙ない絵をお眼に止められて大そう気に入られたとみえて、お買上げの栄を得た。
当時このようなことはことに京都では珍しいことであったと見えて、新聞紙上にいろいろ私の絵のことやら、私のことやらが載せられたもので、ついせんだってもふとしたところから四十数年も前の、京都発行の「日の出新聞」をみつけ出し、おや珍しいもの、とひろい読みしていたところが、当時の、その私の勧業博出品画に関する記事があったので非常に昔なつかしい感を覚えました。
その時のことですが、私の親戚で、ひとりなかなかよくゴテる叔父がおって、私が画学校に通うことを非常に嫌い、というより、母が私を許して絵の学校へやっていることが気に食わない。
「上村の娘、絵など覚えてどないするつもりかいな」