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げっせかいきょうそうたんけん

月世界競争探検

押川 春浪

線上閱讀押川 春浪《月世界競争探検(げっせかいきょうそうたんけん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 8,365 字 · 17 頁

青空文庫

静かな、湿っぽい、洞穴に、弱々しい、切なげなその声が幽かに聞えて、二人は思わず戦慄した。

文彦は矢庭にライフル銃を取り上げて、装填しつつ立ち上り、東助をさし招いた。

東助も同じく玉籠めして主人の後に続いた。二人はさながら猫の鼠を覗うように、息を凝らし、足音を忍ばせてその音のする方に這い寄った。

二、三間も行くと道は右に折れている。

唸り声は正しくそこから洩れて来るので、余程遠いと思ったのは、その声の余りに幽かに弱々しかったからで。

突き出た大きな岩の手前まで来ると、その声はいよいよ鮮になった。

正しくそれは人の唸り声だ※(感嘆符二つ、1-8-75)

急ぎその岩を巡ると、広い一室の真中に、一箇の蝋燭が今にも消えんばかりに点って、ほの白く四辺を照らしているその下に、何やら黒い物影が二つ横わっている。唸り声はその中の一つから起っているので、その黒い影は時々身体を動かしながら、如何にも苦しげに唸いているのだ。

文彦は何を思ったか、銃をそこに投げすてて、その側に駆けよって、電気ランプを点した。

四辺が一時にパッと明るくなった。仆れているのは二人の洋装の男子である。