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すだま
木魂
夢野 久作
線上閱讀夢野 久作《木魂(すだま)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 23,668 字 · 46 頁
の編纂に取りかかるのであった。
しかし彼は、そうした不思議な心理現象に襲われる原因を、彼自身の神経衰弱のせいとは決して思っていなかった。むしろ彼が子供の時分から持っている一種特別の心理的な敏感さが、こうした神秘的な予感の感受性にまで変化して来たものと思い込んでいた。
……という理由は、ほかでもなかった。
彼は、そうした意味で彼自身が、一種特別の奇妙な感受性の持主に相違ない……と信じ得る色々な不思議な体験を、十分……十二分に持っていたからであった。
彼は元来、年老いた両親の一人息子で、生れ付きの虚弱児童であったばかりでなく、一種の風変りな、孤独を好む性質であったので、学校に行っても他の生徒と遊び戯れた事なぞは殆んど無かった。その代りに学校の成績はいつも優等で、腕白連中に憎まれたり、いじめられたりする場合が多かったので、学校が済んで級長の仕事が片付くと、逃げるように家に帰って、門口から一歩も外に出ないような状態であった。
けれども極く稀にはタッタ一人で外に出ることも無いではなかった。それはいつでも極く天気のいい日に限られていて、行く先も山の中にきまり切っていた。