輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

いなかがえり

林芙美子随筆集

林 芙美子

線上閱讀林 芙美子《林芙美子随筆集(いなかがえり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 58,157 字 · 118 頁

青空文庫

収入が拾円の時が三、四度あったり、ちょっと旅をすると、その収入が止ったりするのに、税金は私にとって案外立派すぎた。今度も、税金の値上げだったけれども、「年収四千円はありますでしょう」と云われたのは誰のことかと吃驚してしまった。よく運んで二百円、悪くいって九拾円、平均百五拾円あったら、ナムアミダブツと月の瀬を越すことが出来る。

「吉屋信子さんの税金は下手な実業家以上です」と、税務所のお役人が云われたけれども、私は吃驚しているきりで何とも話しようがなかった。一、二枚のものを書いても林芙美子だし、かりそめに、ゴシップに林芙美子の名前が出ていても、それをいっしょくたにしてあれこれ云われるのでは立つ瀬がないから、「どうぞ雑誌社や新聞社で、私が稿料をいったいいくら貰っているかきいてみて下さい」と云うより仕方がない。吉屋さんは先輩でブンヤも違う。「あなたは文学はお好きでいらっしゃいますか」とたずねると、お役人は、学生の頃はそれでもちょいちょい読みましたが、いまは法律をやっていますと云うことだった。感じのいいお役人であったが、年収四千円は困ったことだと思った。純文学をやっているひとって、案外、派手のようだけれど貧乏で、月五拾円あるひとは、新進作家の方でしょうと云うと、そうですかねえと感心していた。