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しょくぶつちしき

植物知識

牧野 富太郎

線上閱讀牧野 富太郎《植物知識(しょくぶつちしき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 43,784 字 · 86 頁

青空文庫

このヒマワリの花は、他のキク科植物と同じく集合花で、そのおのおのを学問上で小花と称する。すなわち、この小花が集まって一輪の花を形作っている。こんな集合花を、植物学上で頭状花と称する。キク科の花はいずれもみな頭状花である。つまり寄り合い世帯、すなわち一の社会を組み立ている花である。そしてこの寄り合い世帯には、分業が行われてたいへんにこの花に利益をもたらし、それがためにたくさんな種子がよく稔ることになっている。

ヒマワリの花は虫媒花である。昆虫が花の蜜を吸いに来て、花盤面にあるたくさんな小花の上を這い回ると、花が一度に受精する巧妙な仕組みになっている。これは他のキク科植物も同様である。

右に分業といったが、すなわち、花盤上にある小花はもっぱら生殖を司り、周辺にある舌状小花は、昆虫に対する目印の看板と併せて生殖を担当している。こんな分業などが能く行われ、且つ受精が巧妙に行きわたり、また種子の分布も巧みなので、キク科植物は地球上で最も進歩発達した花である、と評価せられている。そしてキク科植物は、他のいずれの科のものよりも勝ってたくさんな種類を含み、はなはだ優勢である。