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しょくぶつき

植物記

牧野 富太郎

線上閱讀牧野 富太郎《植物記(しょくぶつき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 165,848 字 · 327 頁

青空文庫

序に日本と関係あるアマリリスを書いて見るとこの属すなわち Hippeastrum の者が三種疾く昔徳川時代に渡って来ている。すなわちそれはジャガタラズイセンとキンサンジコとベニスジサンジコ(牧野命名)の三種である。ジャガタラズイセンは九州を主として東では豆州、房州辺でも今見られるがキンサンジコは既に絶滅したのかどうもそれが見付からない。ベニスジサンジコは昔アロエと誤称せられていたこともあった品だが今日絶て無くして僅かにある位のものである。明治の代に成って雑種のアマリリスが渡来し今世間に多く見掛ける。すなわち園芸家が普通にアマリリスといっているものである。

旧渡の品に今一種あるように思うがこれは後日の討検を期している者である。

〔補〕上に書いたジャガタラズイセンは爪哇水仙の意を表わしたものなれど、これは決してジャワのジャカトラの産ではなく、それはメキシコの原産植物であって我邦へは嘉永年間に舶載せられたものである。花は濃赤色で二つ並びて花茎端に着いているので、薩州辺では俗にメトバナと称する。すなわちメオトバナ(夫婦花)の意である。

キンサンジコは金山慈姑の意である。