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しょくぶつき

植物記

牧野 富太郎

線上閱讀牧野 富太郎《植物記(しょくぶつき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 165,848 字 · 327 頁

青空文庫

これによってこれを観れば杜若をショウガ科のハナミョウガに充てた貝原益軒の意見は、それは中らずと雖ども遠からざる説ではあれどしかし益軒の卓見が窺い知られる。何とならばこれは杜若を同じショウガ科のアオノクマタケランに充てた正説に最も近く、これを彼のカキツバタだのヤブミョウガ(ツユクサ科の)だのに充てた説に比ぶればズットその洞察が優れているからである。

「杜若であるアオノクマタケラン」のキャプション付きの図

杜若であるアオノクマタケラン

サテ、杜若をカキツバタでは無いと一蹴した我邦の諸学者、それは稲生若水、小野蘭山等を始めとして今日誰れでも皆燕子花をカキツバタだと称え納まり込んで涼しい顔をしているが、私はこれらの人達の何の苦も無い様なオ顔を拝見すると思わずハハハハハハと笑いたくなる。そしてその誤りを負い込んでも一向それに目醒めない不覚を憐れに感ずる。何んとならばカキツバタは断じて燕子花ではないからである。しからばすなわち世間一般の衆に背いてかくそれを否定する根拠が何処に在るのかと尋問せらるれば、すなわち私は躊躇なく直ちにそれはここに在ると即答する。すなわち今次にこれを述べて見よう。