輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
がっきのせいめい
楽器の生命
小川 未明
線上閱讀小川 未明《楽器の生命(がっきのせいめい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 3,679 字 · 8 頁
「こんなに、魚が跳ねることは、めったにない。あのオルガンの音がするようになってからだ。」と、漁師で、いったものもありました。
お嬢さんは、病気ということを忘れて、夜もおそくまでオルガンを弾いていました。お父さんは、そのことを心配しました。そして、医者に、どうか注意してくれるようにと申されました。
医者は、たとえ、なんといっても、お嬢さんがいうことをきかないのを知っていましたから、当惑してしまいました。
「お嬢さん、夜、窓を開けて、そうして、いつまでも、オルガンをお鳴らしになるのは、いけません。」といいました。
「わたしは、あの波の音と、いま調子を合わせているのですよ。魚が、浮かれて跳ねると、浜の人たちはいっています。」と、お嬢さんは、怒りっぽい声で、音楽のほうに、気をとられていいました。
「いえ、お嬢さん、海の方から吹いてくる潮風で、オルガンがいたむからいったのです。」と、医者は、答えました。
彼女は、オルガンがいたむときいて、はじめてびっくりしました。
お嬢さんは、病気がよくならないで、とうとう死んでしまいました。そして、このオルガンは、この村の小学校へ寄付することになりました。