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みずしちけい

水七景

小川 未明

線上閱讀小川 未明《水七景(みずしちけい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 2,631 字 · 6 頁

青空文庫

その池には人のいないとき、金の蔵が浮くという、いいつたえがありました。

「みなさん、池はあぶないから、気をつけるんですよ。」と先生は、いわれました。

くまざさをわけて、下をのぞくと、水のおもてが、青黒く光って、それへ、まわりの木の枝から、たれさがる、むらさき色のふじの花が、美しいかげをうつしていました。「ドボン。」と、どこかで、かえるのとびこむ音がしました。

*

ぼくたちの、泳ぎにいく川は、村の近くにありました。水が、いつもたくさんで、きれいでした。浅いところは、そこにうずまる、白いせとものや、青い石ころまですきとおって見えました。橋のところから、川下へいくにつれて、だんだん、深くなりました。

くるみの木のあるあたりが、いちばん深くて、ぼくたちの背は、立ちません。ここでは、よく大きなふなや、なまずなどが、つれました。

今年も、いつしかたのしい、泳ぎの季節となりました。おばあさんが、

「きゅうりの、初なりを、水神さまにあげなさい。」と、おっしゃったので、ぼくは、畑から、みごとなきゅうりを、もいできて、それへ、自分の名を書きました。そして、それを川へ流しにいきました。