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えいきゅうへいわのせんけつもんだい
永久平和の先決問題
大隈 重信
線上閱讀大隈 重信《永久平和の先決問題(えいきゅうへいわのせんけつもんだい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,090 字 · 22 頁
王道実現の機到れり
次には関税問題に於ても左様である。国家の存立上、各々その国に於てある度にまで関税を課せざるべからざる事情の有る事は諒恕せなければならぬ。しかしながら経済は本来各国民の自由競争に委すべきものであって、これに毫末も政治的術策を加味すべきでない。もし然らずして国家の政策上より漫りに関税を外国品に課し、自国品を保護してこれを以て貿易を妨ぐるに至っては、人類の生存上に大切なる物資の有無相通の道を阻害する事甚しく、而してその結果は当然他国に於ても復讐的にまたその国の貨物に重税を課してその輸入を拒むに至るべく、これを名づけて関税戦争という。これを抛擲して顧みざらんか、その極はついに不幸なる真の戦乱が勃発せぬとは限らぬ。禍機は此処に存在する。それ故来るべきこのたびの平和会議に於ては、各国互いに協定し合ってなるべく緩和的の関税を課するに止める様にしたい。
王道実現の機到れり
かくの如く民族問題、関税問題と二大要項を掲げて分説はしたけれども、道は一以てこれを貫く。人道を根蔕として考えるならば、なんらその解決に苦しむべき理由が無い。人道とは孟子のいわゆる仁義である。即ち利己的でなく、自己を利するを思うと同時に他をも利するを思う。